NPO法人の設立には、株式会社の設立のように資本金や登録免許税、定款認証手数料などの費用は掛かりません。
設立時にかかる費用として、役所に支払う役員人数分の住民票取り寄せ手数料がありますが、手数料は数百円単位です。
この他に、法人印(設立登記申請時に使用)の作成費用も必要となります。法人印に関しては価格幅があり、数千円~数万円のものまであります。
以上が設立までに要する費用となります。
なお、法人設立の登記完了後に登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を取得する場合は、一通につき千円必要です。
また、法人名義で銀行口座を開設する際には登記簿謄本(履歴事項全部証明書)や会社の印鑑証明(一通五百円)が必要になる場合があります。
上記のように、NPO法人は、設立時の費用については少なくて済むのですが、止むなく「解散」となってしまった場合には、絶対に必要な経費が発生してしまいます。
NPO法人は、解散時に「公告」をしなければならないと法によって定められており、この「公告」に費用が発生してしまうのです。
※解散公告とは、解散したNPO法人の債権者保護の為の手続です。
なお、公告の方法については「官報」に掲載して行うこととなっており、民法79条によりますと、清算人就任の日から2ヶ月以内に公告を最低3回なすべきこととされています。
官報に解散公告を掲載するには、1行につき2,854円、解散公告の場合は、通常最低9行、3回の公告を行うとして、単純計算で77,058円もの費用がかかることになります。
NPO法人は、「設立するときはお金がかからないが、解散するときはお金がかかる」ということになりますので、設立をする際は十分ご留意下さい。
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