平成28年NPO法(特定非営利活動促進法)の一部を改正する法律が成立し、平成29年4月1日より施行されています。
NPO法人の負担軽減や情報公開の一層の推進等を図るため、全てのNPO法人が対象の改正と、認定・仮認定NPO法人が対象の改正があります。
平成29年4月1日以降に開始する事業年度より、事業報告書等を備え置く期間が3年から5年に延長されました。
正確には「作成日から起算して5年が経過した日を含む事業年度の末日までの間」ですので、5年間以上備え置く必要がありますので注意してください。
対象書類:前事業年度の事業報告書、活動計算書、貸借対照表、財産目録、役員名簿、社員名簿
毎事業年度終了後、貸借対照表の公告が必要になります。変わりに毎年法務局に登記をしていた「資産の総額」の登記が不要となります。
現在定款に定めている公告方法以外の方法で貸借対照表を公告する場合は、定款変更が必要ですので、社員総会において定款変更の議決を行ってください。また、社員総会の議事録を作成して、所轄庁へ定款変更届出を行ってください。
<公告方法>
ただし、貸借対照表の公告は平成29年4月1日より実施されるのではなく、平成28年6月7日から2年6ヶ月以内において、別途政令で定める日より施行されますので、それまでは「資産の総額」の登記が必要です。
貸借対照表の公告についての施行日は、各所轄庁の窓口へ問い合わせてください。
NPO法人の認証申請時に行われる縦覧期間が2ヶ月から1ヶ月に短縮されます。また、所轄庁が行う認証申請の公告方法がインターネットによる公表も可能となります。
ただし、従来より国家戦略特区の特例等により縦覧期間が短縮されている所轄庁(兵庫県では2週間)もありますので、法改正に伴う変更があるかは各所轄庁の窓口へ問い合わせてください。
内閣府「NPO法人情報ポータルサイト」を活用し、積極的な情報の公表に努めるものとされました。
NPO法人から提出された事業報告書等は、所轄庁がこのポータルサイトに公表していますが、さらに詳しい法人情報を入力して、情報の公表に努める必要があります。
NPO法人情報ポータルサイトにおいて「ユーザ登録」を行えば、マイページより電話番号・ファックス番号・ホームページ、活動内容など追加の情報を発信することができます。
仮認定特定非営利活動法人の名称が「特例認定」特定非営利活動法人に変更されます。
名称が変更になっただけで、認定を受けるための基準に変更はなく、既に仮認定を受けている法人は、特例認定を受けたものとみなされます。
200万円を超える海外への送金又は金銭の持出しに関する書類については、事前に所轄庁へ提出する必要がありましたが、送金等の金額にかかわらず、毎事業年度1回の事後提出となりました。
平成29年4月1日以降に開始する事業年度より、役員報酬規程等の書類の備え置く期間が3年から5年に延長されました。
正確には、備え置く期間が「翌々事業年度の末日まで」から「作成日から起算して5年が経過した日を含む事業年度の末日まで」の間
ですので、5年間以上備え置く必要がありますので注意してください。
対象書類:前事業年度の役員報酬規程、職員給与規程、助成金の支給を行った際の実績書類など(法第54条関係)
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